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3.パラメータと曲線

このページは電子ブック「探求 数学Ⅲ」の一部です。

楕円のabc

双曲線ペアのペア

1.2次曲線

<放物線> 放物線[parabola]は準線x=-p上の点H(-p,y)と、 焦点F(p,0)からの距離の2乗が等しい点Pの集合で原点が頂点。 HP2=FP2からy2=4px (xとyを交換して、準線[directrix] y=-p上の点H(x,-p)と、 焦点[focus]F(0,p)から等距離の点Pは放物線 x2=4py ) (理由) P(x,y)とすると、PH2=(x+p)2+(y-y)2=(x+p)2, FP2=(x-p)2+(y-0)2=(x-p)2+y2 これが等しいから(x+p)2-(x-p)2=y2 y2=4px 1・yy=2p(x+x)として、(x0,y0)における接線の方程式はyy0=2p(x+x0) 2・xx=2p(y+y)として、(x0,y0)における接線の方程式はxx0=2p(y+y0) (1・理由) 重複解の判別式でやる。 y=mx+n(mは非ゼロ)を代入した(mx+n)2=4px、つまり、m2x2+2(mn-2p)x+n2=0の判別式D/4=0 D/4=(mn-2p)2-(mn)2=4p(p-mn)=0。pが非ゼロからp=mnから、n=m/p。このときの解x=x0とする。 x0,y0,pを使って、m,nを表し、y=mx+nの式に代入したい。 解x0=-(mn-2p)/m2=-(p-2p)/m2=p/m2。そのとき、y0=mx0+n=m・p/m2+p/m=2p/m。これから、m=2p/y0 また、x0=p/m2=mn/m2=n/m。y0=mx0+n=m・n/m+n=2n。これから、n=y0/2 y=mx+n=2p/y0x+y0/2 yy0=2px+y02/2=2px+4px0/2=2px+2px0=2p(x+x0) (2 ・理由) 微分でやる。 y=1/4p・x2の微分はdy/dx=1/2p・xだから、(x0,y0)における接線の傾きは、1/2p・x0となり、x0,y0を通るからy-y0=1/2p・x0(x-x0) 。(x0,y0)は放物線も通るから、x02=4py0。 この2式から、2py-2py0=xx0-x02=xx0-4py0。2py-2py0+4py0=2p(y+y0)=xx0 <楕円> 楕円[ellipse]焦点F(-c,0),G(c,0)からの距離の和FP+GP=2a, (c2=a2-b2)とする。原点が中心。a>b,c (x/a)2+(y/b)2=1 (xとyを交換して、焦点F(0,-c),(0,c)からの距離の和FP+GP=2b(c2=b2-a2),b>a,c で同じ式) (理由) b2+c2=a2 P(x,y)とすると(x/a)2+(y/b)2=1 (bx)2+(ay)2=(ab)2 (ay)2=(ab)2-(bx)2 a(FP+GP)=a(√((x+c)2+y2)+√((x-c)2+y2))=√((ax+ac)2+(ay)2)+√((ax-ac)2+(ay)2)) =√((ax)2+2a2cx+(ac)2+(ab)2-(bx)2)+√((ax)2-2a2cx+(ac)2+(ab)2-(bx)2)) =√((cx)2+2a2cx+a4)+√((cx)2-2a2cx+a4)=√(cx+a2)2+√(cx-a2)2 =cx+a2-(cx-a2)=2a2これから、FP+GP=2a2/a=2a ・xx/a2+yy/b2=1として、(x0,y0)における接線の方程式はxx0/a2+yy0/b2=1 <双曲線> 左右ペアの双曲線[hyperbola]は焦点F(-c,0),G(c,0)からの距離の差FP〜GP=2a(c2=a2+b2), 頂点は(-a,0)(a,0)で原点が中心。 (x/a)2ー(y/b)2=1 漸近線がy=±b/a・ x。 (xとyを交換した上下双曲線 (y/b)2-(x/a)2=1。頂点は(0,-b),(0,b)、焦点はF(0,-c)(0,c)。漸近線は同じ) (理由) FP>GPの場合 P(x,y)とすると(x/a)2-(y/b)2=1 (bx)2-(ay)2=(ab)2 (ay)2=(bx)2-(ab)2 a(FP-GP)=a(√((x+c)2+y2)-√((x-c)2+y2))=√((ax+ac)2+(ay)2)-√((ax-ac)2+(ay)2)) =√((ax)2+2a2cx+(ac)2-(ab)2+(bx)2)-√((ax)2-2a2cx+(ac)2-(ab)2+(bx)2)) =√((cx)2+2a2cx+a4)-√((cx)2-2a2cx+a4)=√(cx+a2)2-√(cx-a2)2 =cx+a2-(cx-a2)=2a2これから、FP-GP=2a2/a=2a ・xx/a2-yy/b2=1として、(x0,y0)における接線の方程式はxx0/a2 - yy0/b2=1

★2次曲線3兄弟

2.パラメータ表示の基本

三角関数(cosx, sinx)は単位円のx座標とy座標で定義できた。 これから、円に関係のある曲線はθを使った表示にすることができる。 <パラメータ表示> 円の方程式はx2+y2=r2だが、 左辺にx=rcosθ, y=rsinθを代入しても、右辺のr2になる。 rが定数で媒介変数、パラメータ[parameter]がθになっている。 (例) 「中心(2,0)、半径5の円(x-2)2+y2=52のパラメータ表示」は? x=5cosθ+2, y=5sinθとすればよい。 <楕円> 楕円の方程式は(x/a)2+(y/b)2=1。x=acosθ,y=bcosθとすればよい。 (例) 「中心(2, 3)、長軸6,短軸4の楕円のパラメータ表示は?」 x=3cosθ+2, y=2sinθ+3とすればよいね。 <双曲線> 楕円の方程式は(x/a)2 - (y/b)2=1。x=aX, y=bYとすると、a,bは消えてX2-Y2=1とできるね。 次にX=1/cosθとすると、X2=1/cos2θ=(cos2θ+sin2θ)/cos2θ=cos2θ/cos2θ+sin2θ/cos2θ=1+(tanθ)2 これから、Y=tanθとすればよい。 だから、x=a/cosθ, y=btanθ<放物線> y2=4px xの次数とyの次数がちがうことに着目してパラメータを考えてみる。 焦点を通りy軸に平行な直線の式x=pを代入すると、y2=4pp=(2p)2から、交点の1つがy=2pとなる。 そこで、逆にy=2ptとしてみると、y2=(2pt)2=4p2t2=4p(pt2)となることから、x=pt2とすればよいね。 パラメータがtで、x=pt2,y=2pt。 <サイクロイド> 直線上を回転する半径aの円上の点の軌跡(サイクロイド[cycloid])の パラメータ表示は x=a(θ-sinθ), y=a(1-cosθ)(理由) 半径aの円周は2πa。回転角θに対する弧長は2πa×(θ/2π)=aθ。円の中心をOとする。 円周上の点P(x,y)が原点にあるときから、円が右にすべらず移動して鋭角θ回転したとする。 円の回転角がθなら弧長aθだけ右に移動するから、接点はH(aθ,0),中心はO(aθ, a)。 OHにPから下ろした垂線をNとすると、三角形OPNはOがθの直角三角形。 OP=a, PN=asinθ、ON=acosθ。 これから、x(P)=x(H)-PN=aθ-asinθ=a(θ-sinθ)、y(P)=y(O)-ON=a-acosθ=a(a-cosθ)。 <アステロイド> アステロイド[asteroid]の見た目は、軸上の点以外を凹凸反転させた円をへこませた星型のような形。 大円の内部で半径が4分の1の小円をすべらないように転がすとき、小円周上の点の軌跡をアステロイドといい、x2/3+y2/3=a2/3 となる。 (パラメータ表示) x=acos3θ,y=asin3θ。 xもyも2/3上すれば、cos,sinの指数を2に直せるから、その和は1になるね。 x2/3+y2/3=(acos3θ)2/3+(asin3θ)2/3=a2/3(cos2θ+sin2θ)=a2/3 (理由) 円周上の点P(x,y)が始点A(a,0)にあるときから、小円が上にすべらず移動して鋭角θ回転したとする。 小円の中心をBとすると、回転後座標はB(3/4acosθ, 3/4asinθ) 。小円の自転は半径に反比例して4θ逆回転する。だから、BPはx軸に対してθ-4θ=-3θ回転する。 3倍角の公式を使う。cos(3θ)=-3cosθ+4cos3θ, sin(3θ)=3sinθ-4sin3θ vector(OB)=(3/4acosθ, 3/4asinθ)に対して、vector(BP)=(acos(-3θ),asin(-3θ)) vector(OP)=(a/4(3cosθ+cos(3θ)),a/4(3sinθ - sin(3θ))) =(a/4(3cosθ-3cosθ+4cos3θ),a/4(3sinθ - 3sinθ+4sin3θ)) =(a/4(4cos3θ),a/4(4sin3θ))=(a cos3θ,a sin3θ)

★円をころがすとサイクロイド

2円があるとアステロイドできる

スパイラルのちぢみとのび

3.らせんとリサージュ

<らせん> ・ちぢむらせん[spiral]は指数関数の底を1/eにし、指数をパラメータθにした動径と 回転角θで動点をかく。 P(ecosθ, esinθ) ・のびるらせんは指数関数の底をeにする、あとは同上。 P(eθcosθ, eθsinθ) <リサージュ曲線> P(cos(aθ), sin(bθ))2軸で振動数a,bで単振動する図形。リサジュー曲線[Lissajous curve]ともいう。 (位相のずれや振幅を調節するために、P(fsin(aθ),gsin(bθ+c))と定義することが多い。) パラメータθをcosはa倍、sinはb倍することから、パラメータの変化を早める。 ・a=1, b=2なら、x座標は円と同じだが、y座標が2倍の速さで進む。 y=sin2θ=2sinθcosθだから、y2=4(1-x2)x2 xもyの2乗されているため、符号の反転の影響がない。だから、x軸対称でy軸対称だから、原点対称になる。y座標の最初のピークはθ=π/4のときで、x=cos(π/4)=√2/2のときに1になる。 θ=0のときは円と同じで(1,0)を通り、半円の幅だけ1/2に縮めたような形で進み、θ=π/2のとき、原点を通る。それを対称的にコピーすると、∞マークのような形になる。

★スピートの差が形になる?